生活習慣病
生活習慣病とは
生活習慣病とは毎日の食事や運動、喫煙、飲酒、ストレスといった生活習慣が深く関わって発症する病気の総称のこと。栄養バランスが偏った食事、運動不足、過度の飲酒、喫煙などを長年続けることによって体の負担が蓄積し、高血圧や糖尿病、脂質異常症などを引き起こします。
これらの病気の恐ろしい点は、初期において自覚症状がほとんどないこと。高血圧、高血糖、高コレステロールは「サイレントキラー」とも呼ばれており、本人が気づかないうちに血管の動脈硬化を進行させ、ある日突然、心筋梗塞や脳卒中といった命に関わる深刻な事態を招くのです。
しかし、生活習慣病は日々の暮らしを見直すことで予防・改善が可能。毎日の小さな良い習慣を積み重ねていくことが未来の健康を守る鍵となります。当院では肥満やメタボリックシンドロームの相談も行っていますので、お気軽にご相談ください。
糖尿病
糖尿病とは、血液中のブドウ糖（血糖）の濃度が慢性的に高くなる病気です。食事で摂った糖をエネルギーに変える際に不可欠なインスリンというホルモンの分泌量が減ったり、その働きが悪くなったりすることで発症します。遺伝的な要因に加え、食べ過ぎや運動不足、肥満といった生活習慣の乱れが大きな引き金となる代表的な生活習慣病のひとつです。
初期段階では自覚症状がほとんどないため、気づかないうちに進行しているケースが多い糖尿病。高血糖の状態を放置してしまうと全身の血管が傷つくことになり、失明につながる「網膜症」、人工透析が必要になる「腎症」、手足のしびれや壊疽（えそ）を招く「神経障害」といったさまざまな合併症を引き起こしてしまいます。
糖尿病対策で大切なのは生活習慣の見直しによる予防と検査による早期発見。発症しても適切な治療（食事療法・運動療法・薬物療法など）で血糖値をコントロールすれば、合併症の発症や進行を防ぐことができます。
高血圧
高血圧とは、安静にしていても血圧が基準値よりも慢性的に高い状態、つまり、心臓が血液を全身に送り出す時に血管の壁にかかる圧力が常に強くなっている状態を指します。
厚生労働省が2023年に実施した『国民健康・栄養調査』によると、国民の2～3割は高血圧。日本高血圧学会は潜在患者数も含めると日本には4300万人ほどの高血圧患者がいると指摘しています。
その多くは原因が一つに特定できない本態性高血圧。遺伝的な要因や生活習慣（塩分の摂りすぎ、肥満、運動不足、ストレス、喫煙など）が複雑に絡み合って発症します。ほとんどの人は初期に自覚症状がないため、健康診断などで初めて指摘されることも少なくありません。
高血圧は動脈硬化の原因のひとつで、脳卒中や心筋梗塞、心不全といった命を脅かす病気の引き金になります。ご自身の健康を守るためにも、生活習慣の見直し、食事の減塩、定期的な血圧測定といった予防・改善を心がけましょう。
脂質異常症
人間の血液の中には、コレステロール・中性脂肪・リン脂質・遊離脂肪酸という4つの脂質があります。特に、コレステロールは細胞膜・ホルモン・胆汁酸など私たちの体を作る材料として、中性脂肪はエネルギー源・体温維持・内臓保護といった大切な役割を果たしています。
そんな血液中の脂質のバランスが崩れて起きるのが脂質異常症。血中の悪玉コレステロール（LDL）や中性脂肪が多すぎる、あるいは善玉コレステロール（HDL）が少なすぎる状態を指します。
主な原因は食生活の乱れ・運動不足・肥満・喫煙・過度な飲酒・ストレスなど。自覚症状がほとんどないため、いつの間にか血管の壁に脂質が溜まって動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳梗塞といった命に関わる重大な病気を引き起こすリスクが高まります。
健康診断で脂質の異常を指摘されたら、自覚症状がなくても専門医に相談することが大切。生活習慣の改善や適切な治療で予防・進行抑制に努めましょう。
がん
心疾患や脳血管疾患と並び、三大疾病のひとつとして知られる「がん」。国立がん研究センターの2023年の統計に基づくデータによると、日本人ががんで亡くなる確率は男性が4人に1人、女性が6人に1人とされています。
不摂生な生活習慣と大きく関わりのあるがんですが、発生する部位や時期には個人差があるのも特徴のひとつ。男性は大腸・前立腺・胃・肺・肝臓、女性は乳房・大腸・子宮・肺・胃で発生率が高くなっています。
他の生活習慣病と同じく、適度な運動やバランスの良い食事、禁煙などを心がけることでリスクの軽減にもつながります。しかし、どれだけ予防していても完全に防ぐことができないのががん。そこで大切なのが検査による早期発見・早期治療です。
当院では内視鏡検査で胃がん、大腸がんの診断が可能。数多くの検査症例の実績を持つ専門医による“苦痛のない楽な内視鏡検査”は、佐賀市の多くの患者様から支持されています。
